こんにちは、ヒロです。

 

「井の中の蛙大海を知らず」ということわざがありますが、

 

これは、他に広い世界のあることを知らずに、
自分のまわりの狭い範囲だけで
ものごとを考えていることのたとえです。

 

 

自分が生きてきた世界以外は知らないという意味では

 

世の中の多くの人に
当てはまることではないでしょうか?

 

しかし、すべての人が
広い世界を知る必要があるのでしょうか?

 

知らなくて良い世界がある。

 

そう思った出来事と、ナンパを通して出会いました・・・

 

 

 

 

2016年の4月下旬、
名古屋駅にナンパに繰り出しました。

 

この頃は、新年度でいろんなことがバタバタしてて
仕事も引き継ぎなどで異常なまでに忙しく
深夜帯まで残業の毎日でした。

 

4月下旬になり、ようやく落ち着いたので
貯め込んだエネルギーをぶつけるが如く
ナンパを開始しました。

 

久しぶりのナンパは空回りばかりでしたが、
開始1時間程度で一人の女性を連れ出しました。

 

29歳

市役所勤務

服装はカジュアル

ほんわか美人

筋トレ好き

 

名古屋駅付近のダイニングバーに連れ出して乾杯します。

 

筋トレ好きの女性とは珍しく
デッドリフトやパワークリーンなど
女性との会話ではまず出てこないワードが飛び交います。

 

※デッドリフト、パワークリーンとは筋トレのメニューの名前

 

こんな美人がジムでトレーニングしてたら
自分の筋トレはそっちのけでずっと眺めてしまうだろうな・・・

 

目の前の美女の鍛えられた肉体を妄想しながら
ビールを飲み続けました。

 

会話も弾むし、雰囲気は悪くない。
まだ自宅に誘うのは早いと思い
2軒目に移動することにしました。

 

ここでなぜかクラブの話になり
この女性は過去に何回かクラブに行ったことあるけど
長い間行ってないから久しぶりに行きたいという話になり。

 

名古屋の老舗クラブ
プラチナムに行くことになりました。

※プラチナム名古屋は2016年末に閉館した模様

 

名古屋駅から栄までタクシーで移動し
タクシーから降りるとすぐに手を繋ぎました。

 

彼女も手を握り返してきました。

 

よしっ、イイ感じだ。

 

期待に胸を膨らませ、プラチナムに突入します。

 

大音量の音楽が流れ
ダンスフロアではオトナたちが狂喜乱舞しています。

 

少しの間、踊ったあと、
二人で座席に腰掛けました。

 

カクテルを飲みながら
彼女との距離を縮め、
彼女の腰に手を回しました。

 

最初は警戒している様子でしたが
少しずつ、その気になっているように感じました。

 

最初は距離を縮めることに抵抗を示していましたが
気がつけば、彼女は僕も太ももをなで回していました。

 

クラブ独特の雰囲気が
距離を縮める後押しをしているように感じました。

 

イイ感じだ。

 

あと少し、少しずつ・・・

 

 

 

 

『ねぇねぇ』

 

「ん??」

 

どのくらい経ったか分かりませんが
彼女から肩を2回ほど叩かれて
僕は目を覚ましました。

 

やってしまった。
クラブのソファーで寝てしまった。

 

 

仕事が忙しく寝不足だったのもありますが、
イイ感じで雰囲気が高まってきた途中に寝落ちするなんて。

 

 

『帰ろう』

 

彼女に言われ、クラブの外に向かいました。

 

再び手を繋ごうとしたけれど
彼女はその手を振り払いました。

 

俺が寝ている間に
彼女は冷静になっていました。

 

寝起きで頭がボーッとしている間に、
彼女はタクシーを捕まえました。

 

『じゃあね』

 

自宅に誘う間もなく
彼女は帰っていきました・・・

 

 

惨敗。

 

 

深夜3時。

 

1人、クラブのエントランスに取り残された
哀れなアラサー男。

 

少しずつ高めていった雰囲気が
寝落ちするという自らの不手際で
壊れてしまいました。

 

 

まぁ仕方ない。

 

1人でタクシーで帰るのは
もったいないと思ったので
ネカフェに入るか
公園のベンチで始発を待とうか考えました。

 

 

すると一人の女性が
クラブの出口から出てくる姿が見えました。

 

この時間に1人。

 

クラブ帰り。

 

これは逆転のチャンスかも!!

 

この時間に一人でクラブから出てくるということは、
単純に疲れたから一人で帰るのか?

 

一緒にクラブに行った友達が
他の男に持ち帰られて
1人になって寂しく帰宅というパターンか?

 

いずれにしても
こんな中途半端な時間に出てくるなんて、
バーに連れ出すのはハードルは高くないはず。

 

神様がくれた逆転のチャンスだ!!

 

 

そんな期待をもって近づき
振り返って声かけました。

 

 

期待が大きすぎて
顔を見るより先に言葉を発していました。

 

 

「お姉さん、今日はクラブ帰り?」

 

『はい??』

 

 

 

おや??

 

おやおや??

 

なんか違うぞ・・・・

 

おばさんやんけーーーーーー!!

 

しまったーーーーーーーーーーー、

 

ちゃんと顔面確認してから声をかければ良かった・・・

 

しかし声をかけた以上は対応しなければなりません。

 

昼間の人ごみでのナンパなら

 

「すいません、間違えました 」

 

って言って、すぐに撤退できるけど。

 

真夜中の静寂のなか、
周囲には僕と目の前の女性の二人きり。

 

この状況で顔面確認して即撤退できるほど
図太い神経を持ち合わせていませんでした。

 

 

「クラブに行ってたんですか?」

 

『そうよ』

 

推定年齢、40代後半。

 

思いのほかご年配で、
深夜までクラブで遊んでることに驚きでした。

 

「クラブよく行くんすか?」

 

『たまにねー』

 

「いやー、若いですねー」

 

 

始発までの約2時間。

 

美女に逃げられた愚痴も言いたかったし
これも社会勉強だと思い
このおばちゃんを飲みに誘いました。

 

おばちゃんはあっさりOKしてくれました。

 

 

取引先との接待で教えてもらった
午前6時まで営業しているおしゃれなバー。

 

値段もそこまで高くなく
ナンパやデートでよく使っているそのバーに

40代後半の、決してキレイとは言えない女性と
二人きりで入店しました。

 

 

美女に逃げられた愚痴を言うと

 

『そんなこと気にすることは無い』

 

『オンナはたくさんいるんだから、またナンパすれば良いよ』

 

と励ましてくれました。

 

さすが、人生の大先輩。

 

言葉に重みがあります。

 

 

おばさんと飲む機会はほとんど無いので
貴重な機会だと思い

おばさんの恋愛経歴や現在の状況について
聞いてみることにしました。

 

僕は人生の先輩に対して
これからの人生の道しるべとなるような
有益な話を期待していました。

 

しかし、おばさんの話は
僕の期待を裏切るものでした。

 

いや、ある意味では
僕の期待をはるかに上回るものでした。

 

 

僕が質問をすると
おばさんは饒舌になって
ご自身のことを語り始めました。

 

 

はじめに、
私はあなたとは比べ物にならないくらい
経験を積んでいるのよと
何やら見下しように言い放ちました。

 

 

おばさんには、
現在3人の子供がいるのだけれど
3人とも父親が違うとのこと。

 

今は4人目の旦那と
3人の息子の5人で暮らしている。

 

過去3人の旦那とは、
1人ずつ子供を作って別れた。

 

今の旦那と3人の子供は
血が繋がっていない。

 

子供3人は仲良くやっている。

 

一番上の子は高校生だけれども
高頻度で新しい彼女ができるらしく
母親に似て性に奔放なのだと。

 

 

この時点で絶句。

 

 

「子供が3人いるのに、この時間まで遊んで大丈夫なんすか?」

 

と聞くと、

 

『うちの子はみんなしっかりしてるから何も問題ない』

 

『遊ばないと女として枯れていくわ』

 

とのこと。

 

 

さらに、

 

経験人数は4桁越え。

 

4桁って、1000人以上??

 

3桁でも相当すげーぞ!!

 

4桁って、なんやねん!!

 

毎日1人ずつ新規でヤッても3年近くかかるぞ。

 

しかも、

 

現在は、愛人を2人キープ。

 

お金もらっているらしい。

 

仕事の給料じゃ足りないから
愛人は常に2人必要らしい。

 

 

愛人だけでは飽き足らず
出会い系で新規の男と隙間時間にセックス。

 

 

舐め犬も二人いるらしい。

 

僕はこの時初めて、舐め犬という言葉を知りました。

 

舐め犬とは、セックスはしないけど、
女性の局部やその他の性感帯を舐めてくれる
犬のような男性のことらしい。

 

セックスはしたくないけど
舐めてほしい時に呼び出すと
あそこを舐めてくれるんだって・・・

 

 

衝撃過ぎて、飲んでも飲んでも酔いが回らん・・・・

 

 

彼女いわく

 

彼女は世の中のおじさんに夢を与えているらしい。

 

出会い系の世界で、彼女は人気者らしい。

 

彼女と会うことで、世の中のおじさんは癒されているらしい。

 

たくさんのおじさんを癒す存在の私。

 

そう、私はおじさんたちにとって夢のような存在なの。

 

 

これ、冗談でもなんでもなく
真顔で言ってました。

 

 

そして最後に、
出会い系に載せてる
おばさんのトップ画を見せてもらったけど、

 

 

全然かわいくないおばさんが
人差し指をくわえて上目遣いで
瞳をウルウルさせてるアップ顔の写真。

 

おまえ、
この年齢とこの顔で
このポーズはないだろ!!

 

口に含んだビールを
思わず吹き出しそうになりました。

 

 

咳き込んでる僕を見て

 

『あなたも私に悩殺されたの?』

 

と、再び真顔で言ってくる始末。

 

 

『ためしに一回ヤってみる?』

 

とお誘いいただきましたが

 

「いや、遠慮しときます・・・」

 

と、低調にお断りしました。

 

気がついたら、
始発が動いている時間になっていました。

 

 

いつもは女の子にはご馳走するようにしているけど
このおばさんには、きっちり割り勘で支払ってもらいました。

 

まぁいいだろう、愛人からたっぷりもらってるだろうし。

 

 

そして、まだ薄暗い栄の繁華街を
駅に向かって歩きました。

 

 

 

いろんなことが衝撃過ぎて
自宅に着くまでの間、
おばさんの発言が頭の中を
ぐるぐると回っていました。

 

色んな人と出会って
見聞を広めるのは大切なこと。

 

しかし、今回のような話をきいて
必ずしも世界を広げる必要はないのではないかと思いました。

 

世の中には知らなくていい世界もあるんだなと
強く感じました。

 

 

倫理観の崩壊・・・・・

 

 

ナンパを極める過程においても

 

人としてちゃんとすること

 

一人の人間として大切な倫理観は持ち続けること

 

これは絶対に忘れちゃいけないなと
おばちゃんと話して思いました。

 

 

美女との甘い夜は逃してしまいましたが
もしかしたらそれ以上に有益で衝撃的な
40代後半のおばちゃんとの夜でした。