女性は言葉はウソばかり。

 

真実は行動だけ。

 

 

 

2月の土曜日、会社の飲み会。

 

22時ごろ解放された後、
名古屋駅付近でナンパをしたけど何の成果も無く
電車に乗って帰路につきました。

 

 

当時、名古屋から電車で30分ぐらいの郊外に住んでいて
最寄駅からアパートまでは徒歩で20分ぐらいかかりました。

 

それなりの距離はあったけど、
タクシーを使うのはお金がもったいないと思い
基本的に歩いて帰るようにしていました。

 

最寄り駅で下車して
家に向かって歩き始めたのですが
ポツポツと雨が降り出しました。

 

傘を持っていなかったので

 

「まいったな~」

 

と思っていると、

 

僕の前方に、傘をさして歩いている
1人の女性を発見しました。

 

 

「そうか、この手があった」

 

 

早歩きで女性に近づき、
うしろ姿を確認。

 

大学生風のファッション。

髪は茶色のセミロング、ストレート。

 

うしろ姿は問題ない!!

 

そのまま追い抜いて
女性の斜め45度の位置にポジショニング。

 

かわいいか?

 

かわいくないのか?

 

顔を見たらご年配だったとか
そういうのはやめてくれ。

 

 

振り返って顔面を確認。

 

さあ、どっちだ?

 

 

 

 

アタリだ!!

 

 

童顔。

若い、かわいい。

 

 

人通りが少ない道で、
さらに深夜だったので

怖がられないように
細心の注意を払って声をかけました。

 

 

「あの、すいません」

 

『はい?』

 

一瞬、驚いた表情を見せます。

 

疑う様な視線を浴びせながらも
一応、返事はしてくれました。

 

「今日、会社の飲み会の帰りで、○○の方に帰るんですけど、
傘を持ってくるの忘れちゃって。

 

もしよかったらでいいんですけど、(傘に)入れてもらえないですか?

 

もちろんお姉さんが濡れないように
僕は半分だけでいいんで、ダメですかねぇ?」

 

どうだ?

これはナンパだ。

 

だけど、純粋に困っているのも事実です。

 

雨でびしゃびしゃに濡れるのは勘弁だ。

 

ここは日本人のホスピタリティにかけるしかない!!

 

そんな思いでの声かけでした。

 

 

『そうなんですね?私も○○の方に帰るんで、いいですよ~』

 

「まじですか?ありがとうございます。マジで助かります」

 

夜道を歩く見知らぬ男を
傘に入れてくれるなんて
なんて親切な女の子なんでしょう!

 

日本の道徳教育、
助け合いの精神の素晴らしさを
実感した瞬間でした。

 

 

 

さぁ、勝負はここからです。

 

僕はナンパ師。

 

繁華街でのナンパではボウズだったけど
敗者復活のチャンスが思わぬ形で
転がり込んできました。

 

時刻は深夜1時過ぎ。

 

僕の家の近くで
この時間に営業しているお店と言えば
個人経営のスポーツバーが一軒とラーメン屋ぐらい。

 

僕と彼女の帰る方向は同じで
二人の帰り道が分かれる分岐点まで15分。

 

少なくとも15分間は会話ができる。

 

この15分間の間に信頼関係を構築して、
バーに連れ出すか、自宅にそのまま上がってもらうか。

 

最悪でも連絡先を交換してアポに繋げたい。

 

そんなことを考えました。

 

 

歩きながら質問し
彼女の情報を聞き出しました。

 

彼女は専門学校の1年生で

年齢は19歳。

この日はアルバイトの帰り。

 

名古屋駅の近くにある学校に通っていて
学校の帰りにそのまま行けるという理由で

名古屋駅の近くの居酒屋さんで
アルバイトをしているとのこと。

 

笑顔が素敵な女の子で
この子がフロアで接客してくれたら

仕事帰りの酒飲みオジサンたちは
喜ぶんだろうなと思いました。

 

19歳のかわいい学生の女の子と
アラサーの自分があいあい傘をして一緒に帰るなんて、

ナンパじゃなければ有り得ない展開だなと、
改めてナンパの素晴らしさを実感しました。

 

 

いつもは長く感じる帰り道が
この日はとても短く感じました。

 

歩いている途中に雨は止んだので
途中から普通に並んで歩きました。

 

会話は弾むのですが
親切してもらった手前、
なかなか自宅打診をできずにいました。

 

せっかく傘に入れてあげたのに、
結局カラダ目当てかよと思われるのも気が引けました。

 

どうすれば自然に自宅に誘導できるだろうか?

 

うーん・・・

 

だんだんと二人の分岐点が近づいてきます。

 

時間がない、なにか有効な手立てはないのか・・・

 

分岐点の近くにはコンビニがあります。

 

そうだ、これで行こう!

 

 

「あ、俺ちょっと夜食を買いたいからコンビニによっていい?」

 

『いいよ~』

 

「傘入れてくれたお礼にスイーツ買ってあげるよ。女の子は甘いもの好きでしょ?」

 

『ほんと?甘いもの好き!じゃあお言葉に甘えて~』

 

最初は敬語で話していましたが
僕が敬語じゃなくていいよと伝えると
すぐにタメ口に変わりました。

 

若い子がタメ口で話す姿も
かわいく感じてしまいます。

 

 

ビールとちょっとしたおつまみ、
それに彼女のプリンを買ってコンビニを出ました。

 

 

さぁ、ここからが本当の勝負だ!

 

「俺んち、ここから5分もかからないからさ、せっかくだから寄ってきなよ」

 

『えー、いきなり家とかあり得ないし・・・』

 

「いや、まじ変なこととかしないし。話してて楽しかったから、もう少しお喋りしたいなと思って」

 

『お喋りならここ(コンビニの前)でもいいじゃん』

 

うーん、たしかに。
でもここでお喋りしても親善試合にしかならない。

 

せいぜいラインを交換して解散です。

 

決められるなら今日決めたい。
そんな思いで粘りました。

 

 

「まぁそうだけど、ここだと寒いし、うちはこたつとかあるからくつろげるからさぁ」

 

『え~、無理無理!いきなり家とか無理』

 

「大丈夫、嫌がることは絶対にしないから」

 

『だって私、彼氏いるし。男の人の家に行くとか、彼氏に申し訳ないし』

 

「大丈夫、彼氏には黙っておくからさぁ」

 

『意味わかんない、ヒロくん彼氏と知り合いじゃないじゃん』

 

「とりあえず、彼氏に言うかどうかはうちに来てから決めたらいいじゃん」

 

『いやー、ほんとに無理だから』

 

うーん。

 

こんな感じで自宅打診を続けるも
さすがになかなか承諾してくれません。

 

でも、強烈に嫌がってるような雰囲気ではなく、
どこか彼女の中で迷っているような表情も見えました。

 

 

「わかった、そしたら家の前まで行こ。

家の中に入るか入らないかはそこで決めればいいじゃん?

家の前までなら彼氏にも悪くないでしょ?」

 

『まぁそうだけど~』

 

「俺の住んでる高級マンションを見てほしいんよ、家賃30万払ってるの」

 

『うそだ~、この辺りにマンションとか無いじゃん』

 

「だから一回来てみて確かめればいいじゃん、○○の方はあまり行かないでしょ?」

 

『あまり行かないけど~』

 

「とりあえず行くよ」

 

彼女の目をしっかりと見て、
僕はゆっくりと、歩き始めました。

 

彼女は、僕についてきました。

 

 

 

心理学のテクニックで

段階的要請法というものがあります。

 

これは、
最初に小さな要求を飲ませ

それから関連するもっと大きな要求を
通すというやり方です。

 

要求のハードルが上がっても
最初に「Yes」と言った流れで

そのまま最後まで要求を呑み続けてしまう
ということがあるのです。

 

傘に入れてもらう

コンビニでの買い物に付き合ってもらう

家の近くまで来てもらう

 

なんとかここまで来ました。
あとは家に上がってくれるかどうかです。

 

 

19歳の専門学生とアラサーのナンパ師は、
自宅の前に到着しました。

 

『全然高級マンションじゃないじゃん』

 

「高級マンションだよ。分からないの?」

 

『嘘つき、もうわけわかんない』

 

「外見はボロかもしれないけど、部屋の中は超高級かもしれんじゃん?」

 

ちなみに僕が住んでいたのは
築25年、家賃5万円ほど、

オートロックもついていない
普通すぎる2階建てアパートです。

 

その2階に住んでいました。

 

 

「部屋の中、見てみたいでしょ?」

 

『興味ない』

 

「とりあえず入ってから考えよ」

 

『もう帰る』

 

「帰らない」

 

『彼氏に悪いし』

 

「彼氏に言うかも入ってから考えよ」

 

『マジ無理なんだけど、はぁ・・・』

 

「プリン食べたいでしょ?」

 

『うーん』

 

「じゃあ上がるよ」

 

そう言って彼女の手を握り、
アパートの階段を上り始めました。

 

彼女は、手を握り返すことはせず
そのまま流されるようについてきました。

 

 

アパートの中に入ってからも
グダは続きました。

 

 

部屋に入ると
玄関のところに座り込んで
でも帰ろうとするわけでもなく

 

『無理』

 

とか

 

『サイテー』

 

といった言葉を繰り返すのでした。

 

 

『初対面の男の人の家に入るとかホントにあり得ない』

 

『もう本当に無理』

 

『彼氏に申し訳ない』

 

それはまるで
彼女が彼女自身に言い聞かせているかのようでした。

 

 

「そんなところに座ってないで、こっちに来なよ」

 

『行かない』

 

「プリン食べないの?」

 

『食べない』

 

 

僕は気がつきました。

 

彼女の本能は、
抱かれてもいいと思っている。

 

しかし、彼女の理性や貞操観念がそれを許さないのだと。

 

その狭間で揺れているようでした。

 

玄関に座る彼女のそばに行き、
再び手を握り、ちょっと強めに彼女の手を引っ張りました。

 

彼女は立ち上がり
ソファのある部屋に入りました。

 

そして彼女と二人でソファに座り
頭を撫でてあげ、
肩に手を回して自分の方に引き寄せました。

 

彼女は無抵抗でした。

 

 

キス、

 

唇が触れ合うと
彼女も答えてくれました。

 

服を脱がせ、
その小ぶりで形の良い乳房の感触を味わいました。

 

 

行為の最中にも

 

彼女は

 

『むり』

 

『さいあく』

 

を連呼していました。

 

『こんなのダメだって・・・ 』

 

『彼氏に申し訳ないよ・・・』

 

とも言っていました。

 

そう言いながらも
彼女の手は僕の下腹部をさすり、
彼女の舌は全身を舐めまわしました。

 

 

むしろ、

 

かなり積極的に。

 

 

行為を終えた後も

 

『彼氏に申し訳ない』

『ほんと、さいあく』

 

とつぶやいていました。

 

しかし、僕の胸に顔をうずめたまま
離れようとしないのでした。

 

そのまま眠りにつき、
朝まで裸で抱き合いました。

 

 

目が覚めて、

朝を迎え、

別れることになりました。

 

 

階段を下り、アパートの下で彼女を見送ることにしました。

 

「来てくれてありがとう、楽しかったよ」

 

と伝えると、

 

『うーん』

 

というだけで、なかなかその場を離れようとしません。

 

その意図を察し、
彼女を抱きしめて、もう一度キスをしました。

 

彼女は、
離れるのが名残惜しいのか、

ここでも、かなり積極的で、濃厚な口づけでした。

 

唇を離し、帰りを促すと、
何も言わずに、トボトボと歩いて去っていきました。

 

 

連絡先は交換せず、
一夜だけの関係でした。

 

 

 

ナンパをする際に

 

「女性が発する言葉を真に受けてはいけない」

 

とよく言われますが

 

この時、この言葉の意味が十分すぎるほど理解できました。

 

 

『無理』

 

『ぜったいしない』

 

その発言と真逆の行動。

 

むしろ、一度ハードルを越えてしまえば
本能のままに、より積極的に求めてくるということ。

 

行為の最中にも

言葉では『むり』を連発していること。

 

『彼氏に申し訳ない』

 

と言いながらも、積極的に甘えてくるということ。

 

 

ある有名なナンパ師さんは

こう言っていました。

 

『女性の言葉に正解はない。

確かなもの、それは女性の行動だけだと』

 

 

ナンパの神様が降らせてくれた恵みの雨

 

その恩恵にあずかりつつ、
この言葉の意味を十分すぎるほど理解した冬の一夜でした。