こんにちは、ヒロです。

 

2015年の秋、大学の仲間との飲み会の帰り。
名古屋駅の構内で容姿端麗の美女を発見しました。

 

この日は、大学時代の仲間と楽しく飲めて
がっつり語り合ったので十分満足し、
翌日も仕事だったのですぐに帰るつもりでした。

 

しかし、目の前の美女を見つけて
一瞬でナンパモードに切り替わりました。

 

時刻を確認すると、22時過ぎ。

 

軽く飲む時間は十分ある。

 

早歩きで近づき声をかけました。

 

 

「おつかれさま、今日は飲み会?」

 

『えっ?あ~』

 

そう言って立ち止まらずに
改札に向かおうとします。

 

反応してくれたってことはチャンスありだ。

 

そのまま斜め45度前方をキープして平行トーク。

 

「俺ね、今日大学の友達と飲んでたんだけど、
さっき解散してJRで帰ろうかと思ってたんだけど、

自分のこと見かけて、めっちゃタイプだと思って
ここで声かけないと二度と会わないと思って声かけたんだけど」

 

『あ~、はい。それはそれは』

 

美人のわりに、あまり声をかけられ慣れていないように感じました。

 

それにちゃんと返事はしてくれる。

 

「今日は飲み会の帰り?」

 

『はい、大学の友達と飲んでました』

 

「そうなんだ、女子会的な?」

 

『まぁ、そんな感じですね』

 

「じゃあ奇遇だね、俺も大学の仲間と飲んでたから、同じ身分じゃね?」

 

『まぁ、たしかに』

 

ナンパの現場では、無理矢理でも共通点を作った方が
連れ出し率が上がるように感じます。

 

なにも繋がりが無かった者同士が
急に仲良くなるわけだから、

何かしらの共通点を見つけるというのは
ナンパを成功させるために重要なポイントだと思います。

 

「時間もまだあるし、少しだけ一緒に飲まない?」

 

『いや~、明日から仕事あるんで・・・』

 

「そう?俺も明日仕事だから、ほんとに少しだけ、
ほんっとうにタイプだから勇気出して声かけたんだし、お願いっ!」

 

『いや~』

 

 

この時点で改札の前まで来ました。

 

しかし、改札の中に入ることなく、
立ち止まってくれています。

 

なんとか連れ出したい、
なんとか粘らなければ。

 

彼女も迷っている様子です。

 

ここは押し込むしかない。

 

そう思い、飲みに行きたい理由と絶対に楽しませること、
楽しくなかったら帰っていいなど
思いつくフレーズを次から次へと投げました。

 

「ついて来てくれたら絶対に楽しいから、
俺の飲み会、顧客満足度120%っていうデータも出てるし」

 

「もしつまらなかったらすぐに帰ってもいいよ、
テーブルのお水、俺にぶっかけてもいいし」

 

「100回笑わせるって約束するから」

 

「明日の仕事に支障が無いように、30分だけで切り上げるから」

 

「俺のせいで明日の仕事のクオリティが落ちたらいかんで
そこはちゃんとわきまえて30分できっちり切り上げるから 」

 

「俺も正直めちゃめちゃ勇気を出して声かけたんよ。
だから今もすげー話すのいっぱいいっぱいなんよ」

 

「楽しく飲めたら明日からもまた1週間頑張れるやんね?」

 

「美味しいデザート出してくれるお店知ってるから、
さっぱりしたカクテルと美味しいデザート食べて素敵な休日を締めくくろ」

 

たたみ掛けるように粘った末

 

『じゃあ、ちょっとだけなら』

 

と、承諾のお返事をいただきました。

 

よっしゃー!!

 

なんとか粘って連れ出しに成功!!

 

あからさまに嫌がってる相手に粘るのは
ただの迷惑行為だけど、

迷っているということは
ついて行ってもいい気持ちがあるということ。

 

迷っている女性の背中を押してあげるのも
ナンパをする男の役目だと
プロのナンパ師さんが行ってたのを
思い出しました。

 

とりあえず、
粘った末に連れ出し確定です。

 

 

さっきまで、大学時代の友人と飲んでたエリアに戻ります。

 

ナンパの連れ出し先に何度も使っている
九州料理の居酒屋さんに入りました。

 

ここはカタラーナという
プリンの表面を焦がしたアイスが出てくるので
重宝して使っています。

 

 

彼女のスペックを聞くと

 

名古屋市内の実家暮らし

新入社員で入社約8カ月

大手メーカーの総合職

名古屋の有名女子大卒

和服が似合いそうな大和撫子

背が高く、身長は165ぐらいありそう

学生時代はダンスをやっていた

SKE48に友達がいる

 

よくこんな美人を連れ出したなと
自分を褒めてあげたくなりました。

 

驚いたのは
SKE48のエース格のメンバーと
幼馴染だということでした。

 

名古屋に住んでると、
ご当地アイドルやSKEの研究生など
あまり目立っていないメンバーの友達の女の子とは
たまに出会います。

 

しかし、今回は雑誌の表紙をグラビアで飾る
エース級のメンバーの幼馴染です。

 

美女は美女同士でつるむというけれど、
それは幼少期からそうなってるのかなと
思ってしまいました。

 

テレビに出ている有名人の
幼少期のエピソードを聞かせてもらうと
みんな普通の女の子だったんだなぁ思いました。

 

僕はミーハーなので、
芸能人や、芸能人の知り合いというだけで
なんかめちゃめちゃ凄い人のように感じて
ついつい崇めてしまうのですが・・・

 

そうやって勝手に凄い人だと尊敬したり
無意味に劣等感を感じるのはやめた方がいいですね・・・

 

 

仕事の方も新人ながら色々と任されてるみたいで
考えがしっかりしており
主体的に生きている感じが伝わってきました。

 

外見がかわいいだけの女の子は沢山いるけど
内面もしっかりしていて、さらに謙虚で、
これは久しぶりに本命に案件が現れたように感じました。

 

 

30分という約束でしたが
あっという間に1時間が過ぎました。

 

 

お互い翌日、朝から仕事なので
23時過ぎに切り上げて
ラインを交換してお別れしました。

 

 

たった1時間、一緒に飲んだだけ、
それでも、とても有意義で満たされた時間でした。

 

 

ラインもちゃんと帰ってきたし、
デートのお誘いにもすぐにOKしてくれました。

 

この美人の彼女に対して、
僕は少しずつ、近づいていきたいと思いました。

 

その後も、何度か遊びに行きました。

 

最初は、カフェで食事をしました。

 

名古屋の郊外にある落ち着いたカフェに行き
指一本触れずに健全解散しました。

 

2回目は、サッカーを見に行きました。

 

浜松まで遠征したので、
帰りは浜松の名物の『さわやかハンバーグ』を食べて帰りました。

 

その後も、ドライブに行ったり、
イルミネーションを見に行ったり。

 

仕事の話、趣味の話、恋愛の話。

 

いろいろ聞きました。

 

彼女は、恋愛経験はあまり多くありませんでした。

 

過去につき合ったのは2人だけ。

 

学生時代は恋愛よりも部活に燃えていて
全国大会にも出たことがあるとのことでした。

 

この話を聞いた時、素直に喜べない自分がいました。

 

僕の高校時代の部活の成績は
自分はスタメンから外され、
チームも県大会1回戦負けでした。

 

こんなところでも劣等感を感じてしまいました。

 

本当に小さい男です、

 

 

外見の美しさ。

高校時代の華々しい経歴。

有名人と友達。

 

 

こういったものに
僕は無意識に委縮ししていました。

 

 

僕は彼女に好意を持っていましたが、
彼女が僕のことをどう思っているのか
分かりませんでした。

 

ひと言でいうと、自信がありませんでした。

 

それに一度、
友達のような立ち振る舞いをしてしまうと

そこからどうすれば恋人の仲に持っていけるのかも、
僕にはわかりませんでした。

 

 

告白するタイミングも、

手を繋ぐタイミングも、

キスをするタイミングも

自宅に誘うタイミングも

 

何度も何度も訪れました。

 

 

しかし、そのたびに弱気な自分が顔を出し
喉元まで出かかった言葉を飲み込むのでした。

 

 

ヘタレ。

 

 

多少、ナンパができるようになっても、
ほかの女性とその日のうちに男女の関係になることがあっても、

 

いざ、好きになった女性を目の前にすると
以前と変わらない非モテ男の立ち振る舞いのままでした。

 

 

非モテ男が唯一、取りうる
美女に近づくための方法。

 

それは、フレンドシップ戦略。

 

セックスしたい気持ちを一切出さず、
友達のように近づき、

一度友達の関係が構築されてから
告白して付き合ってもらおうという戦略です。

 

 

僕が彼女にとった戦略は、
まさにフレンドシップ戦略でした。

 

しかし、告白する勇気すら出ないヘタレ男でした。

 

何度かデートを繰り返し、
季節は12月になりました。

 

クリスマスが近づき、
そろそろ勝負をかけなきゃと思っていたときでした。

 

いつものように、
彼女にデートのお誘いのメッセージを送りました。

 

「おつかれさま、また食事行かない?○日か○日は予定ある?」

 

 

しかし、幕切れはあっけないものでした。

 

『ごめんなさい、実は最近彼氏ができたので・・・

もう遊びに行けないです。

いままでありがとうございました』

 

 

ま・じ・か・・・・

 

 

前回遊びに行ってから1週間。

 

この1週間の間に、事態は急変していたのでした。

 

そんな事に気がつかず、
僕は呑気に、
次のデートはどこにしようかと考えていました。

 

しかし、つぎのデートの機会はありませんでした。

 

 

勝負をするチャンスがあったにもかかわらず
勇気が出ないだのヘタレたことを抜かし、

 

親善試合のような当たり障りのないデートを
繰り返していた自分を情けなく思いました。

 

 

 

結果はどうなったかは分かりません。

 

彼女になっていたかもしれないし、

 

フラれたかもしれないし、

 

ワンナイトだったかもしれないし、

 

このまま友達がいいと言われたかもしれないし、

 

行動を起こしてない以上、
全ては推測の範囲内でしかありません。

 

しかし、想いを伝えずに幕を閉じる悔しさ・・・

 

 

そもそもの話、
僕が自分から話しかけなかったら
生まれなかった出会いのはずです。

 

声をかけなければ出会えなかった女性に
勇気を出して声をかけたから出会えた。

 

そう、

 

元々、失うものなんて無かったはずです。

 

なのに、

 

少し仲良くなると
急に失うのが怖くなって動けなくなる。

 

 

違うんですよね。

 

仲良くなってる時点で奇跡だし、
街で彼女を見かけた時に
勇気を出してチャレンジしたからこそ仲良くなれたわけで。

 

元々は何の接点も無かったのだから
フラれたとしても知り合う前の状態に戻るだけ。

 

一緒に過ごした時間が少しでもあると
失うように感じてしまうけれど、
もともとは何もなかったわけで。

 

もともとなんもなかったわけだから
失うモノなんて無いはずなんですよ。

 

なのに、

 

なぜ、最後の最後にチャレンジしないのか?

 

っていう話だと思います。

 

 

恋愛というのは弱肉強食。
弱いものは指をくわえて眺めているだけです。

 

ナンパができるようになって
自分は女性に不自由しなくなったと勘違いしてましたが
根本的な部分は何も変わっていませんでした。

 

「自分から積極的にアプローチできる男らしさを身につけなければ・・・」

 

彼女と過ごした時間の中で
もう一度初心に帰れと
教えられたような気がしました。